日本におけるヴィラ=ロボス研究の先駆者、村方千之氏の文章を公開

大井浩明POC第54回公演「地誌的ヴィラ=ロボス」(2025.1.31)のお知らせ

🎼「大井浩明POC(Portraits of Concerts)第54回公演「地誌的ヴィラ=ロボス」のお知らせ
2025年1月31日(金)19時開演(18時半開場)
松涛サロン(東京都渋谷区松濤1-26-4)4,000円(全自由席)
お問い合わせ poc@artandmedia.com (アートアンドメディア株式会社)

コンサートの詳細はこちらから


【演奏曲目】
●H.ヴィラ=ロボス(1887-1959):
《赤ちゃんの眷属》第1組曲「人形たち」(全8曲、1918)
1. 白皙の娘(陶器の人形) – 2. 褐色の肌の娘(張り子の人形) – 3. カボークロの娘(粘土の人形) – 4. ムラートの娘(ゴムの人形) – 5. 黒人の娘(木の人形) – 6. 貧しい娘(ぼろ切れの人形) – 7. 道化人形(プルチネッラ) – 8.魔女(布の人形)
《赤ちゃんの眷属》第2組曲「小さい動物たち」(全9曲、1921)
1. 紙の蜚蠊 – 2. ボール紙の仔猫 – 3. 張り子のネズミ – 4. ゴムの仔犬 – 5. 木の仔馬 – 6. 鉛の仔牛 – 7. 布の小鳥 – 8. 木綿の仔熊 – 9. ガラスの仔狼
《ショーロス第5番「ブラジルの魂」》(1925)
●川上統(1979- ):《鬼大嘴 Tucano》(2025、委嘱初演)
●H.ヴィラ=ロボス: 《野生の詩》(1926)
《ブラジル風連作》(1936)
1. カボークロの苗植え歌 – 2. セレナード弾きの印象 – 3. 原野の祭り – 4.白色インディオの踊り
《バッハ風そしてブラジル風の音楽 [ブラジル風バッハ] 第4番》(1930/41)
1. 前奏曲(序奏) – 2. コラール(荒野の歌) – 3. アリア(頌歌) – 4. 踊り(ミウジーニョ)


🎶ヴィラ=ロボスのピアノ作品の名曲がずらりと並んだ豪華なプログラムです。ヴィラ=ロボスのファンである私にとって特に嬉しいのは、《赤ちゃんの眷属A próle do bébé 》の第2組曲(小さい動物たち)が全曲演奏されることです。ブラジルのピアニスト“クララ・スベルナー”(1996年)、“クリスティーナ・オルティーズ”(2009年)の来日公演で、第1組曲の全8曲を通して聴いたことがありますが、第2組曲を生で聴くのは初めてです。
ヴィラ=ロボスの親友だったルービンシュタインのために書かれた《野性の詩》は演奏される機会の少ない難曲で、こちらも私の大好きな曲です。

🎶川上統さんの《鬼大嘴 Tucano》(2025): Tucano(ツッカーノ)はブラジルの国鳥で、一度見たら忘れられない見た目をした鳥です。どんな音楽となって羽ばたくのか、とても楽しみです。

Tucano Wikipedia

🎶野々村禎彦さんの「ヴィラ=ロボスと向き合う」: ヴィラ=ロボス自身や彼の作品について深く掘り下げられた解説で、とても勉強になりました。

市村由布子
YUKO ICHIMURA