日本におけるヴィラ=ロボス研究の先駆者、村方千之氏の文章を公開

2019.6.26 リラックスコンサート(横浜音祭り)

リラックスコンサート
横浜音祭り2019パートナー事業
2019年6月26日㈬ 開演 13:30~14:30
都筑公会堂
後援:横浜アーツフェスティバル実行委員会
出演者:髙橋よしの(チェロ)、屋比久潤(ヴァイオリン)、太田 惠(ピアノ)


ヴィラ=ロボスと《黒鳥の歌》について

ヴィラ=ロボス(1887-1959)は、20世紀に活躍したブラジル・クラシック音楽界の巨匠です。あらゆるジャンルにわたり、全部で1000曲近く作曲しました。パリに約10年間滞在して多くの芸術家と交流し、ブラジルでの音楽教育の発展にも貢献し、晩年には指揮者として国内外を飛び回りました。「ブラジルの大地」を感じさせる音楽的な魅力はもちろん、ユニークな楽器編成を編み出す天才でした。

ヴィラ=ロボスが12歳の時に他界した最愛の父は、ヴィオラを改造したチェロでクラシック音楽の手ほどきをしてくれました。26歳の時に結婚した最初の妻がピアニストだったことも影響し、この時期にはチェロとピアノのための作品が多く書かれています。その中でも、本日演奏される《黒鳥の歌 O canto do Cisne Negro》(1917)は演奏される機会の多い作品です。タイトルからも想像される通り、サン・サーンスの《白鳥》を想い起こさせる、ヴィラ=ロボス風の《黒鳥》。ピアノはきらきらと光り輝く水面を、チェロは瀕死の黒鳥を描写していると言われています。

※交響詩《クレオニコス号の難破》からの抜粋

市村 由布子
Yuko Ichimura

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横浜音祭り