日本におけるヴィラ=ロボス研究の先駆者、村方千之氏の文章を公開

村方千之氏からの手紙⑯(1992.10.8)

村方千之氏からの手紙⑯(1992.10.8)

村方千之氏がプログラムノートに執筆した文章を抜粋し、「村方千之氏からの手紙」というシリーズでご紹介しております。

村方千之指揮特別演奏会PARTⅧプログラム
1992[平成4]年10月8日 東京芸術劇場大ホール
主催:(財)東京交響楽団・千の会
後援:ブラジル大使館・日本ヴィラ=ロボス協会

チラシ(表)を拡大する

チラシ(裏)を拡大する


【プログラムノートから】

昨年の11月初めてルリ・オズワルドさんの演奏を聴いたときの、あのかつてない深い感動は今なお忘れられないものがありますが、その彼女との共演を今回皆さんにお聴き戴けることは大変嬉しい事でもあり、私の音楽人生においてもまたこれは大きな意義をもつことになるでしょう。

15年に始めたこの連続コンサートも今回で8回目となり、その一回一回に年を経るごとに意味を深めて参った私の音楽に寄せる思いやロマンは、今回は更により確かな深まりをもって会場の皆さんに共有して戴けるものと確信し、またそれを願っています。

ヴィラ=ロボスの交響詩≪ウィラプルー―≫は10年も前から演奏する機会を待っていた幻想的な作品です。ルリ・オズワルドさんの最もお得意とされるシューマン、そして私の想いをこめたブラームスをお聴き下さい。

“心よりいで、心に至らんことを”
― L.V.ベートーベン―


◆このプログラムノートには下記の寄稿文が掲載されております。

 

カルロス・ルイス・コウチニョ・ペレス(駐日ブラジル大使):「メッセージ」
中曽根松衛(雑誌「芸術現代」主催):「村方千之、人と音楽」
江端伸昭(作曲:明治学院大学講師):「曲目解説」

編集:市村由布子
Editora: YUKO ICHIMURA